sideウル
こざる
『オークション前日の昼までには到着してもらいたいけどいい?』
さて…九時頃に出れば間に合うよね。
二日間向こうに居るなら、五線紙も持ってこうかな。
一応タブレットでもメモ出来るけど、ペンを無くしそうだ。
prrrrrrr
ウル「あ、事務所の方ですか?」
ウル「すみません、これから用事があるんですが…いや、大切な用事なんですけど……え!」
電話が一方的に切られた後、僕は事務所に死ぬほど無能なスタッフを配属された事にやるせなさを感じた。
音楽活動はフリーでやった方が良いんじゃないかな。
友人への申し訳なさと心的疲労でため息をつきながらメールを打ち込む。
ウル
『ごめん、本当に外せない予定が出来た。急いで夕方になるかも…本当にごめん』
こざる
『仕方ないよ。学生組も授業で遅れるみたいだし』
そして、僕がオークション会場に到着したのは七時をギリギリ過ぎるかどうかの頃だった。