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[連載小説]ヒット。(#40.1) |
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入江 |
12/24 19:16 |
「遮蔽物をとれ!」
副隊長を任されていたイワグロが指揮をとる。その間も敵の狙撃は続けられた。咄嗟の行動ゆえに、私達は二組に分断されてしまった。
「損害は!?」
“現分隊長”のイワグロが、無線機に向かって声を張り上げた。答えたのはイワグロの同期、シラヌイだった。
「分隊長とナカイが殺られた…!。こっちにはサトウとムラカミが居るが、ムラカミは分隊長の流れ弾で足をやられた、止血は済んだ、が…っ。危険な状態だ」
作業中なのか声が途切れていたが、状況は把握できた。要は足手まといが一匹できたということだろう。さっさと処理したいものだが、仲間思いな奴は何処にでも居るものだ。