「・・・・・・・・はぁ」
ケイは生ぬるい返事を返した。
返事をした相手は、ケイの親友に値するショウは、ヤル気の無い返事に溜息をついた。
「はぁってなんだよ。はぁって。
そこは「すげえ!」だろが」
「なにが「すげえ」だよ。
そんなもんすごくもなんともねえじゃん」
ケイはショウに突き刺さる視線を送る。
しかし、ショウはそんなのもお構いなしに話しを続ける。
「だぁかぁらぁー、見たんだって。UMA」
「・・・・・・・・はぁ」
再び同じことの繰り返しに、「デジャヴ!!」など突込みを入れたケイ。
確かに、ショウの言っていることは非現実的にすぎない。
しかし熱を入れて話すショウには、嘘という雰囲気は感じられなかった。
「いやマジで!マジで見たんだってば!!」
「何を?」
屋上の風に当たりながら、ケイは空を仰いで問いかけた。
真っ青で澄み切っている。風も丁度良い強さで、汗ばんだシャツを心地よく乾かしてくれる。
「ネッシー!!」
「・・・・・・・・あ、うん」