「……あんなことになっちゃったけどさ…、俺…思うんだ。
…神が、祭りに来る…って」
「んなわけ…」
言葉に詰まるアイナ。
そのやり取りを見ていた修羅は、そっと顔を下げると、目元を擦った。
再び訪れる沈黙。
けれど、耐えきれなくなったDAIが、振り返って言った。
「神はっ…来るっ‼」
叫んだ矢先、大きく手を振り、こちらに向かって走って来ていた神の姿が、陽炎によってゆらゆらとボヤけた。
***
その後、四人になったグループは、ぎこちない空気のまま、ざわめくお祭りに足を運んだ。
提灯によって幻想的になっている、いつもと違う神社。
けれど、はしゃいでいるのは神だけだった。
「……、なぁー…。皆、何をそんなに落ち込んでんだ?宿題か?
宿題なら皆で手伝えば余裕で」
「……、もう、耐えきれないよ」
「…え?」
「いいのか!?修羅、アイナ!!
神が、神がっ
死んだんだぞ!?」