|
|
[連載小説]ヒット。(#42.) |
|
入江 |
1/2 21:30 |
「隊長、フェアリーはシライシ等の通信機を奪取し、こちらの情報を掴んでいる可能性があります。そうでもしなければ、先の行動がまったく説明できません。よって、無線封鎖を要求します」
突然の怒号に、カンザキのことを訝しげな表情で見つめるイワグロに、簡潔に述べた。対したイワグロは、要求の中身を理解し、素直に従った。
カッカッカッカッという乾いた足音がしたかと思うと、頭上から、金髪の妖精が舞い降りた。____いや、それは妖精ではない。妖精の皮を被った殺戮機械(マシーン)だ。
「! イワグロっ危ない!!」
フェアリーの強襲に、一番最初にきずいたのは、シラヌイだった。シラヌイはイワグロの事を助けようと、押し退け、フェアリーの落下攻撃を防いだ。しかし、反応速度はフェアリーが圧倒してした。右手にコンバットナイフ、左手にスチェッキンAPSを持ったフェアリーは、落下する勢いと体重を利用し、体勢を崩したシラヌイの頚椎目掛けてナイフを突き刺した。勢いがのったナイフは、頚椎を容易く貫通し、反対側の喉から顔を出した。