物語の筋の事情により性別変換しました。
☆☆☆
「なんだここ」
薄い薄い白の中。
霧だって分かったのは、なんとなく冷んやりしたから。
何故かそこに倒れていた俺は、痛む腰をさすって起き上がる。
「何…」
「ようこそお!起きました?大丈夫ですか??」
背景と同化しきった、雪の如く真っ白なスーツに身を包んだ男が、胡散臭い笑みを浮かべて立っている。
「誰」
「いいですねえ。意識がはっきりしてますね」
「は?」
私は、天使なんです!
よくよく見たら、男は高身長だった。かなり歳がいってそうな大人が、変なことを言い出した。
とち狂ってんのか?
でも、狂っていてもおかしくない。むしろその方が正しい。
「俺、死んだんだろ」
「えぇ、ええ。理解が早くて助かります」
「なら地獄か?でも天使なら天国か?」
「まあまあそんなに急がなくても。輪廻まで少しあります。ゆっくりしましょうよ」