「理由は単純。
両親を殺されたから」
さらりと重い言葉を吐くケロロ。
ハッとしたみるは
小さく「ごめん」と詫びる。
「いいって。随分前だから。
まかそんなんで、蒼をボッコボコにしてやるんだ」
笑みを浮かべたケロロだが、
目の奥は笑っていない。
曇った空のように、
曇天な瞳に、みるは少しすくんだ。
「ま、ケロロの理由は別として、
中佐言ってたでしょ。
盲目になるなって」
「んー盲目になってるつもり、無いんだけどなあ」
「そんなの、本人には分からないわよ」
「酷え。わかんねーのに俺にフったのか?」
「忠告よ。
お願いだから、自らの怨念で死なないで」
懇願するみるは、思っていないことも、
ケロロに話していた。
自分でも少し驚いた。
けれど、本心に決まっている。