«ここから誰の視点でもなくなる»
唄は来るべき食事に備え、食器やらテーブルやらを氷で用意して今か今かと待ち構えていた。
すると向こうから黒鋼が危なっかしい足取りで走ってきてこう叫んだ。
黒鋼「唄さん!大変です!アーツェさんとルーティさんが竜に!」
唄「ええっ……!?分かった、そこまで案内して!」
黒鋼は唄を後ろに竜の所まで急ぎ走った。
アーツェ「く、怒り狂ってるようだな……全く近付けない。」
ルーティ「それに、矢が何本も刺さっているはずなのに全く弱っていないですね……さすが翼竜といったところでしょうか」
二人は苦戦しつつも何とか耐えていた。
そう、魔法使いと剣士に全ては託されたのだ。