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「っていう、プロローグ!どう?どうどう??」
はしゃぐまろんを横目に、混血阿修羅は静かにため息をついた。
「却下」
「ええーーっ。なんで?
どこがダメ?」
「全体」
「え!??」
昼過ぎの部室に所狭しと置かれたコンピュータ達。
それを一気に何台も操作する混血阿修羅。そして会社でよく見かける、脚の先にローラーがついた椅子に座るまろんがいた。
「これで却下何個目〜?」
「12」
「え〜…」
椅子をくるくる回すまろん。
手には文字が大量に書かれた作文用紙があった。
「まろん、演劇ってのはファンタジーじゃないんだよ。
リアルなストーリー。それこそドラマみたいな脚本じゃないと演じれない」
「でもギトギトみたいな人間関係のハナシ、私きらーい」
「じゃあ今後の公演出来ないだろ!!早く書けよ!脚本!」