甘
(アタシのバカっ!仁が何の病気
か知らないのにまた馬鹿
言っちゃった。でも、でも…。
今でも鮮明に憶えてる。何かが
思いっきり体にぶつかってきた
感触。地面がゆれて、耳が痛く
て体が痺れて。それはアタシ達
が音に侵された瞬間だった。)
スティーブ・のあ
「すごかったー!!」
仁
「ごめんスティーブ兄。ひどい
こと言って。」
のあ
「やっぱりのあもライブ
したいっ。」
仁
「バンドって顔隠してもできる
んだね。」
スティーブ兄
「おー、覆面バンドな〜」
仁
「覆面バンド…」
のあ
「おっ、仁やっぱバンドしたい
んじゃーん!パートどれが
いいー!?」
仁
「ギターならやってあげても
いいけど?」
甘
(多分仁はあの時初めて指先から
未来を見たの。)
〜現在〜
甘
「自分のしたいことがいつか
実現できるかもしれない
って。」