仁
「しつこいよ。」
甘
「折角自由なのに、なんでよ」
仁
「…きっと音を鳴らしたら
歯止めがきかなくなる。
もっと書きたくなる、
もっと歌いたくなる、
もっと、もっとアリスに
会いたくなる…!
この2年、1音書くのも
許されなくて、でも
どんどん音が溢れて
止まらなくなって、たまって
たまって毎日苦しくて
吐きそうなんだよ…!!
もう音楽なんて捨てちゃい
たいのに…!」
(知ってしまったから。音を紡ぐ
奏でる喜びを。)
甘
「な、何があったか知らない
けどアリスに会いたいなら
捨てちゃ駄目よ…っ!
届けたいなら諦めちゃ駄目よ
仁…!」
(指切りをした時、仁の目は
未来を見てた。ねぇ仁。ここは
その未来なのよ。)