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隊長と死なない新参兵 #50 |
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ココアナ |
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俺は無事FBと合流し、迎えに来た味方の船に乗り込んだ。
「いやー、潮風が気持ちいいですねぇ」
「おい、外に出てると危ねぇぞ…」
子供のように乗り出して海を眺めているFBは落ちそうで怖かった。
「何か良い曲が浮かびそうですよ」
「…そうか」
ぼんやりと沈んでいく敵船を見てた時だった。
「…!?!?」
うっすらと、微かにだが見えたのだ。
スナイパーライフルを構える敵の姿が。
その銃口はFBの眉間へと向けられていた。
「…?隊長?どうしたんです?」
『いざと言う時は盾にして下さいよ、隊長』
いつかのFBの声が頭に蘇る。
あいつは死なない。
でも。
微かに俺の弟とFBが重なった気がした。
体が、勝手に動いていた。