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惡の華は2度咲く #4 |
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ココアナ |
5/23 13:46 |
シュゥとお湯が沸く音がする。
FBは火を止め、あらかじめ用意していたコーヒー粉の入ったカップにお湯を注いだ。
それを数回混ぜ、香ばしい匂いを吸いつつ一口それを含む。
「!!??あっつ!?あっちぃ!!」
…が、中々かっこよくは決まらないようで、FBはあまりの熱さに驚いて慌ててカップをテーブルの上に置いた。
そしてふと、古ぼけた本棚が目に入った。
「…なんかいい本入ってたりしないのかなぁ…めんどくさくて本なんて読んでなかったけど、今の俺に何かヒントを与えてくれるような…」
本棚のはしっこからサラサラと流すように背表紙を見る。
火傷をした舌はまだヒリヒリするが、パタパタとそれを手で扇ぐと自然と痛みが消えていった。
そう、魔法を使ったのだ。
FBも一応魔王なので、超級魔法など朝飯前に使える。(ちなみにさっき使ったのはヒールといって、自身を回復する上級魔法だ、ヒーラーや僧侶等しか使えない)