するとふと、ひとつの古ぼけた本が目についた。

「なぁにコレ？なんか唯一題名も何も書いてないけど…」

本棚から出して表皮を見るが、元々書いてあっただろう文字は既に消えかけていた。

「仲…召…？駄目だ、殆どわかんね」

諦めて中身を読むことにしたFBは本を持って椅子に腰かけた。
そして一ページ目を開き、思わず目を見開いた。

「え…『仲間を作るための召喚の仕方』…？ちょっとよくわかんないけど、もしかして、もしかすると今の俺に最も必要な本じゃないか？」

ぼっちだったFBは仲間が召喚出来るということに若干驚いたが、直ぐに目を輝かせた。

「おし！だったらさっさと呪文見て、ちゃっちゃと仲間召喚しちゃいましょ！！」

FBとて魔王なので、どんな高度な魔術でも殆どは解決出来る程の力は持っていた。

嬉々としてペラペラとページをめくって呪文を探すが、目的の呪文を見たとたん、FBは思わず眉間にシワを寄せた。

「ナンコレ…何処の文字だよ！」

そう、そこに書かれていた呪文は、長年生きてきたFBでさえ一度も目にしたことのない文字(?)だったのだ。

5/23 13:53