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惡の華は2度咲く #8 |
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ココアナ |
5/25 13:6 |
「あぁ…あぅ…えー…んん……」
頭の中真っ白になってしまったFBは、うんうんと唸った後無意識に言葉を呟いた。
「俺の傘下に入りませんか?」
FBの言葉にきっくんは驚いたのか、おぉ…と漏らした。
しかしきっくん以上に驚いていたのは言った本人で、とてつもなく重大な発言をしてしまったことにあわあわしてしまった。
魔王なのだからもっと堂々としているものなのだが、思っていた魔王とはかけ離れているFBにきっくんは溜め息をついた。
「やだね、アンタの傘下には入らねーよ」
ぶーと口を尖らせたきっくんに、FBは泣きそうになった。
初対面の人に言われる言葉にしてはキツいその一言で、FBの豆腐メンタルはすでにボロボロだ。
「いや、大丈夫です…ハイ。どうぞ、お帰り下さい…」
頭にキノコが生えてそうなほどどんよりとしたFBに、きっくんはけらけらと笑った。
「それも無理!俺達天界に住むヤツらは、一度魔界に来たらそう簡単に戻れねーのよ!!」
さっぱりと言ったきっくんにFBは思わず目を見開き驚愕する。
「ほぇ?」
開かれた口からは間抜けな声が漏れた。