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惡の華は2度咲く #19 |
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ココアナ |
7/19 22:32 |
暫く歩くと、遠くの方から何やら騒がしい声が聞こえてきた。
それは1人や何人の声ではない。ざっと百人近くの声だ。
それからついでに魔法や銃の発砲音。
「……やってんのか」
あろまがボソリと言った。
「こ、これがあろまが言ってた村?」
「おう、今戦いの真っ只中なのは意外だったが、普段からこんな感じで争ってる」
「なるほどねぇ、これは大変だ」
きっくんがうむうむと頷く。
「でも、これ止めるって何すんの?」
そして俺も密かに疑問に思っていたことを質問してくれた。
するとあろまはそんなの当たり前だろ、と言うふうに
「そりゃあ、魔王様と大天使様、あんたら2人の力を人間どもに解らせてやればいいんだよ」と言った。
まぁ、簡単に言えば俺らの力で人間を追っ払って欲しいということだろう。
「えっ…ということは、俺人間と戦わなきゃなの?」
戦いが嫌いな俺は弱々しい声を出した。
「阿呆か、話し合いで解決できてりゃ、こんなことにはなってねぇべや」
なるほど。