そしてしばらくすれば、ゆっくりと医務室の扉が誰かの手によって開かれた。

「おいトントン、目が覚めたって聞いて来たゾ…体調は大丈夫か？」

その姿を見た瞬間、『コイツは只者じゃない』と俺の中のレーダーが赤信号を出した。

コネシマとはまた違う、金に輝く髪。
全てを見通されそうな青い、青い瞳。

思わずぶるりと体が震えた。

「んー、だ、大丈夫やで」

作り笑いを浮かべ、何とか言葉を返す。

その際にピクリと彼の眉が動いた気がするが、見なかったことにしよう。

「…そうか、まぁしっかりと休んでくれや、ちょっと無茶をし過ぎたんだと思うゾ」

にっこりと笑みを浮かべる。
ふぅ、何とかバレずに済んだみたいだな…というか、あの圧、オーラ…結構高い階級の人かもしれない。