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混沌の世界からようこそ 20 |
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ココアナ |
8/24 21:20 |
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「トントンの様子がおかしいゾ」
机が並べられ、そこにはトントン以外の幹部の人達が真剣な表情で座っていた。
ここは会議室、極秘の会議や緊急会議などは基本ここで行っている。ちなみに幹部以外近づくことすら禁止されている。
そこで一際目立つ椅子に座ったグルッペンは重々しい表情で呟いた。
「おかしい、と言いますと?」
グルッペンの言葉にエーミールが聞き返す。
彼の表情もまた、いつもよりも引き締まっている。
「まるで人物が変わったかのような言動をとっていた。方言もおかしかったし、何よりトン氏は起きたらまず貯めていた書類の心配をすると思うんだゾ」
グルッペンがトントンの怪しいところを次々と上げていく。流石だ、伊達に長年付き添ってきた訳では無いらしい。
「そういえば、トントンが目覚めた時は記憶無くした的なこと言っとったなぁ」
鬱が自身の記憶を思い出しながら言う。
「せやな、その後急に戻ったって言っとったけど、もしかして…アレ嘘だったっていう可能性もあるよなぁ」
コネシマがうんうんと悩みながらも、なかなかに鋭い推理をする。