「…このままでは不味いゾ、早急にトントンの本当の姿を調べる必要がある」

そこでグルッペンは、ちらりと隣を見た。

隣には、軍基地だというのにパーカーを目深に被った男、ゾムが座っていた。

「ゾム」

「んー？」

「お前の実力を見通して、頼みたいことがあるんだが」

グルッペンの言葉にゾムは不敵に微笑んだ。

「おうおう、何でも頼みぃや」

「ゾムにトントンの様子を少し見てきて欲しいんだ、行動とか、一人でいる時に何をしてるのかとか、少しでええから」

その言葉にゾムは嬉しそうに笑い声を零した。