『よう、九ノハ、どうした?』
相手に向かって僕は返す(疾走しながら)
「がはぁ…はぁ…今そっちに向かってる。準備はできてる?」
『お、おう…さっき終わったけど、随分と予定時刻より早いんじゃねぇか?』
相手は不思議そうに答える。
きっと受話器の向こうで今頃首を傾げているのだろう。
僕は息を切らしながら苦笑する
「レンカに天沢さんをジャックされた。はぁ、はぁ…繰り返す。レンカに天沢さんをジャックされた。あと七分くらいで奴がそっちに着く。それまでにあいつに追いつかないと!」
『了解。全くあいつは何を考えているのやら…』
相手はそう答えて通話終了した。
さて、あいつを捕まえないと。
トランザム!