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[フォート·ストーリー]3 |
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アスナ |
8/14 15:2 |
ーーむりだろっあんなのっ
心の中で愚痴りながら走る。
「はっはっはぁ...っ!」
なんとかまだ逃げれているが追いつかれるのも時間の問題だろう。
「くそっ!はじめ、からっこれか、よっ..!」
−バキバキッバキッ
背後で木の折れる音がする。後ろを振り向く余裕すらない俺は急いで進行方向を変える。木が、倒れたのだろう、鈍い音が響く。
「なんでっ、なんで、ゲームの中でっ痛みがっあるんだよ!ゲーム、なん、だろっ!?」
木にあたってかすり傷がいくつもできている。まだ怪物の攻撃があたっていないのだけが救いだった。だがどんどん差は狭まってくる。
「くそっだれかっ、だれかっいない、のかっ!?」
怪物の足音が、木々を蹴り飛ばして追いかけてくる音がちかづいてくる。
ーーこんなのに勝てるわけねえだろ!?
「だれかっ、たすけっ.!?」
一瞬の、出来事だった。目の前を青い流れ星みたいなものが通って後方に流れていったのは。