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灰色の巫女の女の子#3 |
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夕蜜柑 |
10/12 17:20 |
「思い出せないってどういうだ?」
私より先に聞いたのは、魔理沙だ。
目的がわからないんだったら幻想郷にいられたら困るのだけど...。
「たぶ..ん...こっちに来ている間にトラブルが起こって..」
「記憶が一時的に混乱したってこと?」
こくり、と霊華は頷く。
そして、付け加えるかのように
「しばらくすれば、もとに戻ると思う。」といった。
「はぁ、面倒ね。」
ボソッと私が呟くと、魔理沙が余計なことをいうなと言わんばかりに箒で軽く叩いてくる。
わかってるわよ..それくらい。
....それはそうと。
「なんであんたは灰色なのかしら。」
「....っ。」
私の灰色、という言葉に反応してピクッと動く。
これは問い詰めた方が良さそうね。
「教えてくれないかしら。」
「....。」
「あんた、私に会いにきたのよね?」
「....はい。」
「じゃあ、教えて?」
教えてくれないと拷問?いや、何をしようかしら....
「霊夢....。」
冷たい目で魔理沙が見てくる。
あら、悪いかしら?
そんな私達をよそに、霊華は深呼吸をして、呟いた。
「....幻想郷、が....。」