気に入ってたとはいえ馬場豊のときより感覚が違っていた。

まあ歌うたいとアーティストとなれば違うだろうと思った人もいるだろう。

正直言えばそうなのかもしれないが、SOUL’dOUT以外に馬場豊が好きと言う人はあまりいないと思う。というか他のアーティストが好きではなかった。

有名どころはあまりピンとこなかった。

よく「昔のアーティストは現代風に合わせている」と言うがそういうような感じ方をしていたのかもしれない。というか現代風の音楽はあまり好みではない。

まあ好みではないと言い切ると全部嫌いに感じると思うがそうではない。有名どころはそこまで好みに合わなかった。

曲調、歌詞、リズムがとてもとは言わないが似ていたからである。オリジナリティという概念が無いのかとも感じ取れた。

リズムは曲に彩りを。歌詞は色を与えてくれると僕は思っている。二つ揃ってやっと絵が書けるのである。どちらかが欠けると「The end」と僕は思っている。

絵で例えるとページが破れる程に、水が多く薄い絵の具とこの「The end」の状況は同じで。致命的であると僕は思う。

話がコロコロ変わっていくが、御愛嬌ということで流してほしい。

まあ曲を聞くといってもSOUL’dOUT人気曲やMV(Music Video)ばかりであった。マイナーな曲だったり、コアな曲はまだ知らなかった。

日が落ちて、土星の様に明るい夕焼けを見るのが速くなっている様な気もしていた。

土星と言えども環は無い。小さな日陰だけあった。

冷え込む時期が始まる季節でもあった。雨音も聞こえてきた。

イヤホンで鳴らされるガス爆発に雨音は抵抗できてはいなかった。