午後2時。くしゃくしゃになった紙の上に僕は寝転んでいた。
そんな時、決まってインターホンがなる。幼なじみの莉央だ。
僕は急ぎ足で玄関の扉を開けた。
莉央「あ、漫画家さんうるさいんですけど〜」
ひゅぺり「あの、漫画家さんはやめて。今回も新人賞貰えなく てへこんでるから」
莉央「あっそ、とりあえず静かにしてもらいたいのだけど」
ひゅぺり「急にそっけないな。というかネタが尽きちゃって ヤバイんだよ…」
莉央「じゃあ私が読んで考えてあげるよ!」
ここまでがいつものくだりだ。
正直僕は彼女に漫画を読んで貰い、感想をくれるのは嬉しい。
一緒にネタを考える時間がものすごく幸せだ。
この幸せな時間を少しでも多く欲しい。
この感情は恋…なのだろうか。
莉央「はやく、はやく!」
ひゅぺり「わかったわかった」
少し恥ずかしくて彼女を後ろ姿で家に招き入れた。
こんな時間が永遠に続けばいいのにな。
そんなことをふと神様とやらに願ってみた。