カオス(古希: Χάος、 Chaos)とは、ギリシア神話に登場する原初神である。「大口を開けた」「空(から)の空間」の意[1]。オルフェウスによれば、このカオスは有限なる存在全てを超越する無限を象徴しているという。
初の神々
ヘーシオドスの『神統記』に従うと世界の始まりにあって存在した原初の神である。世界(宇宙)が始まるとき、事物が存在を確保できる場所(コーラー)が必要であり、何もない「場」すなわち空隙として最初にカオスが存在し、そのなかにあって、例えば大地(ガイア)などが存在を現した。また、ヘーシオドスはカオスのことをカズム(裂け目)とも呼んでいる[2]。
『神統記』によれば、カオスの生成に続いてガイア(大地)が生まれ、次に暗冥の地下の奥底であるタルタロスが生まれた。また、いとも美しきエロース(原愛)が生まれた。しかし、これらの原初の神々はカオスの子とはされていない[3]。