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第14話(仮)[早く逃げて] |
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くろろ様! |
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ふ「ん…?」
山の中の誰かが、少し動いた気がした。だが、生き残っているのに対し、反応してしまったらその子はすぐに殺されるだろう。その冷静な判断で、ふわは何も言わない事にした。
どうやら、動いているのは、一番みりんの足元に近い死体な様子だった。
あ「ふわ、どうしたの…?」
少し反応してしまったふわに、あーくが問いかける。
と、先程微かに動いた死体が、ゆっくりと顔を上げる。その顔は…莉雨だった。
莉雨は、口を少し動かして言う。勿論、声は出さない。
[早く逃げて。出ないと貴方達も殺されてしま]
そこで頭が体から落ちる。
未「ひっ…」
今にも泣きそうな声で未来が言う。いち早く現状を理解したのだろう。
ふ「お前…!」
みりんは、手に大きな鉈を持っている。それで首を撥ね飛ばしたのだろうか。その証拠に、鉈からは血が滴り落ちていた。