その千枚通しが、未来の心臓へと、深く突き刺さる。
瞬間、未来は血を吐き、その場に倒れた。
＿＿筈だった。
未来は立ったまま、血を吐くことも無く、その刺さったままの千枚通しをただ見つめた。
あ「えっ…えっ…?」
状況がよく掴めないあーく。そりゃあ当然だ。即死なはずなのだから。
未「ごめんね…。最初からあーくには勝ち目の無い戦いだったの。」
優しい様な、でも何処か哀れむ様な瞳で微笑み、その刺さっている千枚通しを、ずる、と抜き、床に放る。
み「あ〜あ、やっぱりね。これで確信したわ、あんた、人間じゃないでしょ。」
はあぁ、と深くため息をつき、未来にそう告げる。
未「…そうかもね。なんとなく昔から気付いてた。」
少し寂し気にそう告げる。と、途端にふわの方を指差し、
未「まだ助かるかもよ。」
と、あーくに告げる。
あーくは、はっとした様子で急いでふわに駆け寄る。
頭と首を繋げようとするが、当然繋がる訳はない。
と、何を思ったのか、先ほど未来が放った千枚通しを拾い、
あ「どうせなら私も今ここで…。」
と言うと、首に千枚通しを刺し、ふわに寄り添う様に倒れこんだ。

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