勝負は一瞬だった。
戦いが始まり、二人が同時に踏み込み、相手に向かっていった。
たったそれだけの動作で、勝負は付いてしまった。
未来が床に倒れる。
＿＿＿みりんが勝ったのだ。
右手に鉈、左手に千枚通しを持った状態で、倒れた未来を眺める。きっと、攻撃と同時に千枚通しを奪ったのだろう。
未「＿＿どうして、一発で殺さない。」
首は切られている。病院に行っても治せないが、即死しない程度に。
み「直ぐに撥ね飛ばすのってもったいないじゃない?私、絶望にもがき苦しんでる人を見るの、大好きなの。でも、悲鳴が聞こえなくて少し期待外れだわ。」
そう言うと、大きく鉈を振りかぶる。
ひゅっ、という、空を切る音と共に、その首は床の上で転がり、死体の山にぶつかると、そこで止まる。
その光景を暫く眺めた後、何かをぼそっ、と呟いたと思うと、ナース姿のツインテールの少女が出現する。
み「この子、治しといて。」
未来の首を持ち上げ、未来の体の方へと持っていくと、そのナース姿の少女に指令を出した。
