ゆうと
「この間学校で幼馴染みを
見掛けましたよ。」
久瀬
「へえ、[ありす*]ちゃん?」
ゆうと
「よく覚えてましたね。
ありす*の名前。」
久瀬
「ゆうとの言った事は全部
覚えてるわ。」
ゆうと
「久瀬さん、怖い…。」
久瀬
「やーだ、誉めないでよ。
で?何か話したの?」
ゆうと
「いえ、話しかけないし今後
もそのつもりないです。
俺、特進で校舎も違うし。」
久瀬
「なんで話しかけないのよ。」
ゆうと
「…会ったらきっと、曲が
書けなくなるからです。」
ありす*
「ゆーとー!!」
ありす*母
「ありす*っ、ご近所迷惑よ。
何してんの朝からっ。」
ありす*
「だめか、ごめんなさい、
行ってきます。」
(6年間歌ってきて、ようやく
仁に会えた。でもゆうとには
一向に届かない。ゆうとに
とって目印になるには何か
足りないんじゃ…。
そうよ、きっと足りない
んだわ。私の歌には何かが。)