ありす*
「見て、のあさん。飛行機雲。
すごいわ。」
のあ
「あーうん。ありす*さん
ホント話聞いてないね。
…でもこんなに練習したの
久々…。足りないものが
多すぎて諦め態性に入って
たからなぁ…。」
ありす*
「…のあさんすごいわ。」
のあ
「は?話聞いてる?」
ありす*
(私は今まで一歩も動いて
なかった。)
「だってのあさんは今すぐ
動けるもの。自分の場所と
足りないものが分かってる
から。…ありがとう、
のあさん。私必ず上手く
なってみせるわ。」
のあ
「…のあだって、のあだって
負けないからね。ありす*。」
ありす*
「うん。のあ。」
(上手くなりたい。こんな気持ち
初めてだ。)
ありす*
(ボイトレの本結構あるわ。全部
借りてこ。仁…!腹式呼吸、
腹式呼吸…!)
「じーんー!!」
(届いた、届いた…!)
「仁ー!!仁ー!!仁ー!!」
仁
「うるさいよ!」
ありす*
(見ててね、仁。もっと遠くまで
届く声になる。必ず。)