CHIBI QUEST 3

[短編:12]ー彼岸花ー
入江

6/21 23:34

加賀さんの息が荒い。
「ごめんなさい、驚かせちゃったわね」
加賀さんの言葉には何か別の物事への謝罪の念が籠っていた。
起き上がり、乱れたベッドの上に投げ出された手が、小刻みに震えている。
「大丈夫ですよ、前にも言ったじゃないですか。 私はずっと加賀さんの側に居ますから」
それが加賀さんへのせめてもの恩返しだ。震えている手にそっと手を重ねた。
「…ごめんなさい、…本当に…」
加賀さんは昔から悩み事の相談を受けてばかりで、自分のストレスの捌け口を見つけられていなった。たまには、ばーんと流した方が良いですよ。
私に寄りかかった加賀さんをしっかりと抱きとめ、子供を諭す様に、言った。
「翔鶴は、やっぱりお姉さんなのね」
加賀さんの潤いを纏った声が、私の耳もとで聞こえる。

私は加賀さんを支えたいと思っているし、加賀さんも私を支えてくれた。
見た目も中身もクールな加賀さん。
でも実は泣き虫で、ちょっと甘えん坊。

私はそんな加賀さんが、今も昔も大好きだ。

「……今のは聞かなかった事にしてあげる…。」
しまった、声に出てた。

__END__




え…ENDなの?

6/21 23:37

彼岸花はここで。うん。
入江

6/21 23:39

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