「この鶏肉美味しいよ！」
家に帰ると、女物パンツを顔に被った謎の子どもが
冷蔵庫の中にあった鶏肉を焼かずに食べていた。
「…えぇ？美味しくないでしょ…」
その隣から、凄く訛っている声が聞こえる
一人だけかと思ったが、どうやら他にも居たようだ。
もう一人の方は、服装はまだマシな方だな。

…って、そうじゃない。
なんだよこいつ等？
俺はこんな奴ら呼んだ覚えはないんだけど…？
あ！プリンにまで手を出し始めた！
やばい、早く止めないと。
俺の三十五年間暖めておいた大切なプリンが…!!!
「勝手に人の家の物食べるな！警察呼ぶぞ！」
いつもの何倍も大きい声で注意…いや、威嚇をする。
謎の二人は去って行ったようだが、もう既に手遅れだ。
楽しみにしていた納豆明太子唐辛子入り小豆豆腐饅頭味プリンは、もう中身が空。
「誰かくれないかなぁ…？」
思わずそう呟いてしまう。
「いいぞ」

…どうやら、俺の家はモンスターハウスになってたみたいだ。

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