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「だああああくっそおおおお」
一方、下の中佐は
苦戦に苦戦を虐げられていた。
何と言っても数がバカに多い。
たったこれだけを、
後輩含む4人で捌いていく。
そろそろ気力も尽きかけてきたところで、
みるから無線が入った。
『中佐!!
敵の司令塔らしき人物が脱退!
残りは退きの命を下す様です!』
「あーー了解いいーー。
ありがとよ!」
半ば気抜けに返事を返してしまった。
それだけ手が回らない状態なのだ。
ただでさえ奇襲を受けたというのに。
「お前らあ!敵は退くらしい!
もうちょい踏ん張れえっ!!」
あちこちから「了解!」が聞こえた。
声の位置からして、律儀に陣形を守っている。
流石有能な部下。
そう思ったが、1つ。
何かが引っかかる。
移動中の奇襲。
数の多い敵。
但し司令塔ならぬ、上司は参加せず。
違和感しかない。
だが、この勘は当たった。