CHIBI QUEST 3

小説 アクアリウムの裏側で 第2番水槽
ウミユリ

4/18 20:36

さんさんと太陽が照りつける空では、ユリカモメが綺麗な声で鳴き
太陽が反射してきらきらと煌めく海では、ハンドウイルカが華麗にジャンプをしている。

そんないきもの達を眺めながら、私は身じたくを整え、海に入る準備をしていた。
大きなトランクをあけ、必要なものが入っているか確認する。
本、羽根ペン、着替え、たくさんのお菓子、それと、大切なあの人との写真も。
それから、ポケットに方位磁石と、銀色に輝く水深計も入れた。
準備はこれで完璧!
私は桟橋に腰をかけ、海に少しだけ足を入れてみる。
水の冷たさが心地よかった。
「…よし」

大きく深呼吸をし、トランクの持ち手をぎゅっと握りしめる。
「せーのっ!」
ドボン…
広い海へと身を投げる。
目を開けると私は、ゆらゆらと揺れるセルリアンブルーの中にいた。
水圧が優しく私を包み込み、懐かしい潮の香りが髪を撫でた。
やわらかい水を全身で受けながら、海の中を泳ぎ始める。

_私の物語が、今始まろうとしているんだ!
私は、水をかく腕にグッと力を込めた。





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