それから俺は何度も実験室に呼ばれ、ついにその時が来た。

「おい！ついに、ついに傷が完治したぞ！！実験成功だ！！」

俺の体には、散々切りつけられた筈なのに傷一つ残っていなかった。

大人どもがギャイギャイと喧しいぐらい騒ぐ。
正直、耳障りだ。

「番号777！お前はついに死なない身体となったんだ。どんな傷がついても必ず治るだろう。多少時間は掛かるとも、治らない傷は無い。」

残念ながら、その大人が言うことは本当だった。

腕を切り落とされても、脳天を撃たれても、俺は死ぬほどの激痛はするが死ぬことは出来なかったのだ。

(これから俺はどうなるんだろう。寿命以外で死ねない身体。もしかしたらたった一人で戦争に繰り出されるかも知れない、奴隷として売られるかもしれない。)

幼い俺は恐怖でただただ涙を流した。

(誰か…助けて！)

…その時だった。

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