伝説のおうどんの噂が広まり始めた頃、一番の大国といえばアテナイ国に面する中ノ海に浮かぶ大きな島にあるクレタ王国でした。クレタの国王はミダスという強欲な人間で、その欲には底がありませんでした。そんな王がおうどんの噂を聞けば、当然それを欲しがります。ミダス王は、さっそく捜索へ向かわせるべく家臣を2人呼び出しました。その2人は、それぞれ龍鬼、kazukiと言いました。王は二人にこう仰いました。「わしは欲しいものができた。今巷で噂に上っているおうどんじゃ。なんでも食せば不老不死になれるそうではないか。わしは、永遠にこの世界を自分の手の中で転がしていたい。この世界はわしのものなのじゃ。だからそのおうどんとやらもわしが食って何が悪い？いや、むしろわしが食わねばならん。良いか、絶対に手に入れろ。絶対じゃ。しくじったら貴様らの首はないと思え、いいな！」
それだけ言うと、王はさっさと自室へと引っ込んでしまいました。残された二人は顔を見合わせて「またか」という表情を見せました。王の無茶振りは今に始まったことではなかったのです。

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